アプリ解析のLTVをGoogleアナリティクスで見る方法

はじめに


Googleアナリティクスでアプリ解析ではLTV(ライフタイムバリュー)レポートがあり、1ユーザーあたりの価値を知ることができ、LTV(ライフタイムバリュー)メニューについての解説を記事にしています。
また、本記事はGoogleアナリティクスのアプリ解析環境が整っている状態での解説です。
よって、アプリ解析の導入に必要なSDKの説明、目標設定(コンバージョンや目標値、ECサイトの収益)に関する詳細な説明を含めておりません。

参考:アプリサマリーについて


Googleアナリティクスを使用したアプリ解析では、ウェブサイトの分析には無い「アプリサマリー」レポートがあります。

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Googleアナリティクスのアプリサマリー


アプリサマリーは以下のようなことを一覧で把握することが可能です。

  1. ある期間での新規ユーザーとアクティブユーザーの推移
  2. アプリを利用している地域(IPアドレスに基づいて特定されたユーザーの所在地)
  3. 上位の端末モデル(スマホの機種名)
  4. ユーザーエンゲージメント(平均セッション時間とセッション別スクリーン数)
  5. スクリーンビュー数(よく利用されているスクリーン)
  6. アプリ内収益(Eコマーストランザクションの収益など)
  7. 目標の完了数(成果の起こった数)

また、アプリ解析ではスクリーンという言葉がよく出てきます。
ウェブサイトにおけるページビューと同じ概念で、「スクリーンビュー数とは、ユーザーがアプリケーションで表示しているコンテンツが表示された数」のことを指します。

LTV(ライフタイムバリュー)


Googleアナリティクスのアプリ解析、「ユーザー」メニューの中に「ライフタイムバリュー」レポートがあります。

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アプリ解析のライフタイムバリューレポート


アプリ解析のLTV(ライフタイムバリュー)レポートでは、ライフタイムバリューの指標をプルダウンから選択します。
ライフタイムバリューの指標の種類は以下の通りです。

  1. ユーザーあたりのアプリビュー数(LTV)
  2. ユーザーあたりの目標の完了数(LTV)
  3. ユーザーあたりの収益(LTV)
  4. ユーザーあたりのセッション時間(LTV)
  5. ユーザーあたりのセッション数(LTV)
  6. ユーザーあたりのトランザクション数(LTV)

下の画面は、「ユーザーあたりのアプリビュー数(LTV)」と「ユーザーあたりのセッション時間(LTV)」を比較したものです(赤枠部分)。
それと緑色枠では「集客の期間」を指定します。
集客の期間とは「ユーザーを獲得した期間」で、この期間はコホート(ある特定期間における集合体)を識別するために使用されます。

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ライフタイムバリューの指標

それでは結果を確認してみましょう。

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ライフタイムバリューの比較

上の画面赤枠部分を見てみましょう。

0日目
ユーザーあたりのアプリビュー数(LTV):7.28
ユーザーあたりのセッション時間(LTV):7分26秒

30日目
ユーザーあたりのアプリビュー数(LTV):50.36
ユーザーあたりのセッション時間(LTV):1時間5分13秒


この結果から、1ユーザーあたりのアプリを閲覧した数が1ヶ月で平均50.36回、セッション時間が1ヶ月で合計1時間5分13秒となっていることがわかります。
これらは、「ユーザー獲得後の最初の90日間」をもとにグラフ化されます。

つまり、特定期間におけるアプリビュー数、セッション時間、収益、トランザクション数が多いものは、LTVが高いということとなります。

また、グラフ下には表があり、ディメンションごとに指標を確認することができ、選択したライフタイムバリューの指標が数値として確認することができます。
※ディメンションとは、分析視点のことを意味し、このレポートでは「集客チャネル」「集客の参照元」「集客のメディア」「集客のキャンペーン」のいずれかを選択することができます。
例えば、集客のメディアごとにみることにより「メールや有料検索で獲得したユーザーのライフタイムバリューを知る」ことができるようになります。

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ライフタイムバリューレポートの表

ライフタイムバリューのメニューは、アプリ解析でのLTVを把握するには良いレポートですね。
投稿時点ではLTVレポートはアプリ解析のみ見ることができるレポートです。


時間要素について


ライフタイムバリュー レポートには 2 つの時間要素があります。

獲得期間: ユーザーを獲得した期間を示す日付の範囲を設定します。たとえば、クリスマス商戦の週末 1 日、または 12 月 18 日から 12 月 24 日までの 1 週間のように指定し、そのキャンペーン期間中に獲得したユーザーのデータを調べます。このような設定によりコホートデータが得られ、レポートで分析することができます。

グラフのX軸: 現在指定可能なライフタイムバリューの最大値は90日間です。グラフの X 軸は、獲得日を初日とする90日間を任意の単位(日、週、月)で区切って表示されます。獲得日は獲得期間の任意の1日を指定します。グラフでは、全期間に指標値の累計がどのように変化したかを確認できます。

上記はGoogleアナリティクスヘルプから引用しています。
https://support.google.com/analytics/answer/6182550?hl=ja


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この記事を書いた人

富田一年(Kazutoshi Tomita)株式会社アイクラウド代表取締役

大学卒業後、大学生向けにコンピュータ、資格関連などの教育に従事。
その後、企業向けの研修講師、企業内のウェブマーケティング/制作責任者、ECサイト運営責任者を経て独立。

■2011年 株式会社アイクラウドを設立。
「コンピュータとインターネットをすべてのひとが利活用できる生活を」経営理念とし、Web解析や企業向けの教育ビジネスを展開。

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