これからの組織に不可欠な女性の力!成功事例と女性活躍を推進しうるデジタルマーケティングについて

これからの組織に不可欠な女性の力!成功事例と女性活躍を推進しうるデジタルマーケティングについて
2019(令和元)年5月に女性活躍推進法が改正され、女性管理職比率や人数、ランキングなどが話題になることが多くなりました。数値目標や進捗に注目が集まりがちですが、本来は女性の力を活かすことが目的のはずです。そこで今回は、女性活躍推進の事例をご紹介し、女性が活躍しやすいフィールドのひとつとしてデジタルマーケティングについて考えてみたいと思います。

この記事の内容

  • 「女性活躍×デジタル」の相性の良さを改めて認識した新聞記事
  • 女性の意見を取り入れてヒットした商品やサービスなどの事例
  • 業務プロセスや企業体質の改善に寄与する女性の活躍

「女性活躍×デジタル」の相性の良さを改めて認識した新聞記事


7月11日の日経MJで「女性活躍、成果上げるには」という見出しの記事が目に留まりました。その記事では、日本は女性管理職比率が先進諸国の中で低いこと、その理由のひとつとして育児や介護などによるキャリア中断があること、その突破口としてリモートワークとデジタルマーケティングが提案されていました。

男性と女性とのネットワークの作り方の違いに触れ、縦軸の組織作る傾向があるのが男性、横の組織を作る傾向があるのが女性という研究結果を引用し、部署や会社を超えた横断的なネットワークを活かせるデジタルマーケティングは女性が活躍しやすいフィールドだとしています。

ここからは持論ですが、マーケティングというフィールドで女性が活躍しやすい理由は、ほかにもあると考えます。それは、消費者(生活者)として家族のため日常的に買い物をしているのは女性だからです。女性の就業率が高まるにつれ、食料品や日用品に加えて住宅などの大きな買い物の決定権にも影響を与えているといわれています。

毎日の買い物から一生に一度の買い物まで、プロの消費者ともいえる女性が商品やサービスを見る目には厳しいものがあります。女性自身に加えて、子どもや家庭の細かなニーズも肌感覚として持ち合わせていることでしょう。

それはつまり、その視点を商品やサービス開発に活かすことができれば、非常に大きな強みになるということです。では、実際に女性が活躍してヒットした商品やサービスの事例を見てみましょう。

女性の意見を取り入れてヒットした商品やサービスなどの事例


女性活躍が求められるのは時代の要請ともいえるかもしれませんが、それ以上に、女性の意見を取り入れることで業績を伸ばしたヒット商品やサービス、業務プロセスの改善などがすでに数多く存在するからだともいえます。一例として、経団連に掲載されている事例集を取り上げてみましょう。

「女性の活躍推進による成果・ビジネスインパクトの先進事例集(経団連)(https://www.keidanren.or.jp/policy/2017/102_jirei.pdf)」は、「これまでにないマーケットの創造、プロダクト・イノベーション」「プロセス・イノベーション」「その他の成果」という3部構成で、全38社43の成功事例が紹介されています。

「これまでにないマーケットの創造、プロダクト・イノベーション」では、「飲料・食品」「家電・美容関連」「商業施設・オフィス」「住宅」「IT・通信サービス」「金融」という全6業界から26社の事例が、「プロセス・イノベーション」では11社、「その他の成果」では7社の事例が取り上げられています。

新しいマーケット、プロダクト・イノベーションの事例


  • コンビニのヒット商品
  • 美容家電
  • 炭酸ガスの新たな用途を開拓
  • 小さな子どもと一緒に安心して出かけられる商業施設
  • 家族全員で家事をシェアできる設計の家
  • 丸洗いできるスマートフォン(子どもがデバイスを触るため)
  • 子どもが傍にいても声を聞き取りやすくする技術を搭載した音声会議システム
  • 子どもが自動改札を通過したことを知らせる見守りサービス
  • 妊活・育児応援ローン

このように、女性の声を活かした商品やサービスには枚挙にいとまがありません。女性の活躍が生んだヒット商品やサービスが実際に数多く存在し、女性の視点や意見を取り入れることが実際に大きくビジネスを動かしていることは、もっと広く知られてしかるべきだと思います。

業務プロセスや企業体質の改善に寄与する女性の活躍


プロセス・イノベーションやその他の成果では、女性活躍を推進した結果として、次のようなことが取り上げられています。

プロセス・イノベーション


  • 営業成績の向上
  • 工場など現場の作業ライン等の改善
  • 労働時間の低減と年休取得率の向上
  • テレワークの浸透

その他の成果


  • 従業員の離職率の低下
  • 採用活動における好影響
  • 投資家からの評価向上

男性中心に考えられてきた組織や業務に女性の視点や発想を取り込むことで、さまざまなポジティブな変化が起こっていることが分かる結果として十分ではないでしょうか。それに加えて、就転職希望者や投資家から企業としての評価が上がっていることも見過ごしてはなりません。

その一方で、女性の活躍を推進しようとするときには、これまでのやり方が通用しないことで戸惑いを生んだり、思わぬ困難に直面したりすることもあるでしょう。万事スムーズに進むとは限りませんし、労力や時間、費用などのコストもかかるでしょう。

このような記事やレポートを目にする度に思うのは、「その先には必ずリターンがある」ということです。女性が活躍する環境を整えることは、中長期的に自社の価値を上げることにつながるということを常に教えてくれているのではないでしょうか。

まとめ


これからは女性を尊重し、女性活躍を推進できる組織が成長していく時代になっていくのだろうと感じます。奇しくもコロナ禍でテレワークが浸透し、EC市場が好況を呈していることは、皆さまご存知のとおりです。これは、女性の活躍が期待されるデジタルマーケティングというフィールドの需要や重要性を一気に高めたと見ることも可能です。

冒頭に紹介した記事からは、男性が縦糸で女性が横糸と読み取ることもできるでしょう。男女両者が揃ってこそ、丈夫な織物を紡ぎあげることが可能ともいえます。多様化という言葉を聞く機会も増えています。月並みかもしれませんが、それぞれに異なる能力(脳力)を持つ者同士、理解を深め協力し合うことが大切なのではないでしょうか。

この記事を書いた人

吉野竜司|Ryuzi Yoshino株式会社アイクラウド 代表取締役CEO

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