予想をはるかに上回る成果!合格率の高さから考えるオンライン研修のメリットとデメリット

予想をはるかに上回る成果!合格率の高さから考えるオンライン研修のメリットとデメリット
オンライン研修を実施してみて、予想外だったことがひとつあります。それは、予想をはるかに上回る結果をオンライン研修が出したことです。なかなか終わりが見えないコロナ禍にどの企業も苦戦する状況下、この時期だからこそと研修実施を決断されたお客さま(企業)とともに、喜ばしい結果を驚きながらも受け止めました。そこで今回は、その事例から、改めてオンライン研修のメリットとデメリットについてお伝えしたいと思います。

この記事の内容

  • 集合研修よりもオンライン研修のほうが合格率が高かったという事実
  • オンライン研修のメリット:講師と受講生、受講生同士の距離感が一定
  • オンライン研修のデメリット:受講生の通信環境が均一ではないこと

集合研修よりもオンライン研修のほうが合格率が高かったという事実


これは、弊社の研修で長くお付き合いをさせていただいているお客さまの事例です。

コロナ禍が第二波の終息に向かう中、経済活動が再開されているとはいえ、この状況ではどの企業も予算が厳しいこともあり、研修を見送るという話がいつ出てもおかしくはありませんでした。しかし、そのお客さまは今回、ソーシャルディスタンスを守りつつ研修を実施すると決断され、従来どおりの集合研修を避けてオンラインで実施するということになりました。

ご決断の理由は、多くの企業が活動の制限を余儀なくされる現状を好機と捉えたからだそうです。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環として、数年来進めてきた資格取得のための講座を継続できたことを嬉しく思いながらも、「合格率」という明確な指標があるため、オンライン研修の場合はどうなるのかという思いがありました。

ふたを開けてみれば、直近2年の集合研修での平均合格率を超えたばかりではなく、数字を約25%も一気に上乗せするという素晴らしい結果となりました。予想をはるかに上回る結果を喜ぶ一方で、考えなければならないのは、オンラインのほうが合格率が高かった、その理由についてです。

オンライン研修のメリット:講師と受講生、受講生同士の距離感が一定


今回の合格率の高さには、やはりオンラインが関係していると考えるのが自然でしょう。私は、講師と受講生一人ひとりとの距離感が同じだったことが大きな要因ではないかと考えています。そのほかにも、オンラインならではのメリットがあると改めて感じました。

  • 講師と受講生との距離感が一定、関係性がフラット(大人数であっても)
  • 講義の場で組織の力学が働きにくく、意見や質問が出やすいため理解が深まりやすい
  • 会場の環境(座席位置や空調など)の影響が少ない

集合研修では、程度の差こそあれ、グループの力学が働くと私は考えています。つまり、人が集まれば、そこにはたいていの場合、積極的に発言する方、そうでない方、発言内容が的確な方、ムードメーカーの方、アイデアが豊富な方など、たくさんの方がいて、それぞれの個性が表れます。それに加えて、受講者の組織内での地位や実績などもあり、研修が始まるときにできている力関係といってもいいと思います。

せっかく研修を受けているのに、ほかのメンバーの目が気になって意見出しや質問をすることができないということが、集合研修の場合には見受けられます。しかし、オンライン研修の場合には、それが確実に少なくなる印象です。講師と受講者一人ひとりの距離感が一定ですし、チャットなら聞きやすいという受講者も一定数いるように思います。

なお、集合研修ではよくある、座席が後方の場合には講師の声が届きにくい、板書が見えにくい、座席位置による空調の強弱の問題なども、オンラインでは解決されます。

オンライン研修のデメリット:受講生の通信環境が均一ではないこと


オンライン研修ならではの課題は、オンライン研修を受講するための環境がまだまだ整っていないということです。具体的には次のようなことが挙げられます。

  • 通信回線速度が遅い
  • デジタルデバイスがスマホだけ(自宅にPCがない)
  • アプリ操作がある講義の場合、PC1台では受講しにくい

受講者は自宅の通信回線を使うことが多く、通信速度に違いが生じますので、この点をどうカバーするかが課題となります。PCを持っていないというのもよく見られるケースです。あらゆる世代でスマホ保有率が高いことは改めてお伝えするまでもないかと思いますが、近年、特に若い世代ではPC離れが進んでいると感じます。また、アプリ操作がある講義の場合には、仮にPCを持っているとしても、1台で講義(Zoom)とアプリ(Excelなど)の操作を同時におこなうのではやりにくいという問題もあります。

このような課題を解決するのは、実はそう難しくはないと思います。PCを受講者に貸し出し、会社のVPNに接続させる、通信環境やデバイスに不安のある受講者を人数限定で会場(会社など)に集め、距離を保った上で受講させるなど、やり方はいくらでも考えることが可能だと思います。

まとめ


これからは、オンライン研修とオフライン研修(=従来の集合研修)を使い分けるようになっていくことが予想されます。その場合、どうしてオンラインという選択をしたのか、その理由の部分が重要になってくるのではないでしょうか。

この状況では、オンライン一択なのかもしれません。集合研修を避けるべく、その代替え手段としてオンライン研修しか選択肢がないという考え方もあるでしょう。しかし、それではオンライン研修のメリットを見過ごしてしまいかねません。

弊社の場合、オンライン研修の結果として出た「合格率の高さ」が、オンラインならではのメリットを十分に理解させてくれました。このことを踏まえ、オンライン・オフラインのメリット・デメリットをご理解いただいた上で、今後は積極的にオンラインを選択していただけるように、研鑽を積んでまいりたいと思います。

この記事を書いた人

吉野竜司|Ryuzi Yoshino株式会社アイクラウド 代表取締役CEO

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