来る生成AI時代に必須!?関連資格試験一覧|2025年4月版

来る生成AI時代に必須!?関連資格試験一覧|2025年4月版

2022年の年末ごろから話題になり始めたChatGPTをきっかけに、この数年間で生成AIは急速にビジネスに活用されるようになりつつあります。これからますます需要が増えるであろう生成AIの領域は、大きなビジネスチャンスとなる可能性もあるでしょう。そこで今回は、生成AIの検討や導入に欠かせない知識を学習する足掛かりとして、生成AIの関連資格を取り上げます。

生成AI関連の資格試験一覧

早速、生成AI関連の資格を見ていきましょう。

G検定(ジェネラリスト検定)

生成AIについての資格試験の中でも、受験者数が多く一歩抜きん出ているのが、G検定です。資格試験の開始時期が早く、非エンジニアにも欠かせない基本的な内容から受験者数が多いのも特徴といえます。

  • 認定/運営団体:一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)
  • 試験開始:2017年
  • 対象者:AIやディープラーニングに関わる全ての方
  • 試験内容と出題範囲:ディープラーニングを中心としたAIの基礎知識や活用事例、法律および倫理面でのリスクなど
  • 受験方法:オンラインでの自宅受験(IBT方式 )
  • 試験形式:多肢選択式(120分160問程度)
  • 試験日程/実施回数:年6回(1月、3月、5月、7月、9月、11月)
  • 受験料(税込):一般13,200円 学生5,500円(再受験割引・割引制度あり)
  • 累計受験者数 :15万1108名(うち合格者数102,309名)※2025年第2回時点
  • 合格率:67.7%
  • 資格の有効期限/更新制度:なし

公式サイト

生成AIパスポート試験

生成AIのリテラシー確認に向いているG検定と同様に、生成AIの基礎知識の学習や活用スキルの習得に適しているのが、生成AIパスポート試験です。初めての方にも取り組みやすい入門的な資格といえます。

  • 認定/運営団体:一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)
  • 試験開始:2023年10月
  • 対象者:生成AIを業務に活用したいすべての方
  • 試験内容と出題範囲:生成AIの基本的な仕組みやプロンプト作成、活用事例、法律や倫理面でのリスクなど
  • 受験方法:オンラインによる自宅受験(IBT方式)
  • 試験形式:多肢選択式(60分60問)
  • 試験日程/実施回数:年3回(2月、6月、10月)
  • 受験料(税込):一般11,000円 学生5,500円
  • 累計受験者数 :16,132名(うち合格者数12,427名)※2025年2月時点
  • 合格率:77.0%
  • 資格の有効期限/更新制度:なし

公式サイト

Generative AI Test

Generative AI Testは、生成AIパスポート試験よりももっと初心者が挑戦しやすい資格です。生成AIの技術や利活用、技術といった生成AIを使うための初歩的な知識が問われます。

  • 認定/運営団体:一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)
  • 試験開始:2023年6月
  • 対象者:生成AIの基礎を学びたい全ての人
  • 試験内容と出題範囲:生成AIの技術、利用方法やリスク
  • 受験方法:オンラインでの自宅受験(IBT方式)
  • 試験形式:多肢選択式19問+記述式1問 計20問20分
  • 試験日程/実施回数:年2回(6月、12月)
  • 受験料(税込):2,200円
  • 累計受験者数 :6,630名(うち合格者数4,592名)
  • 合格率:69.3%
  • 資格の有効期限/更新制度:なし

公式サイト

文章生成AI能力検定試験・画像生成AI能力検定試験

文章生成AI能力検定試験と画像生成AI能力検定試験は、起業家の堀江貴文氏による生成AI関連サービスの一環として立ち上げられました。文章生成には初級、画像生成には初級と上級があります。文章生成ではChatGPTを、画像生成ではdall-e3やStableDiffusionを用いた実技試験があるのが特徴です。ホリエモンAI学校の講座を受講した場合は、受験料が免除されます。合格後の認定登録は任意で有料です。

  • 認定/運営団体:生成AIビジネス検定協会
  • 試験開始:2023年12月
  • 対象者:生成AIをビジネスで利活用することに関心のある全ての人
  • 試験内容と出題範囲:AI生成AIの仕組みとリスク、プロンプト手法など
  • 受験方法:オンライン受験(IBT方式)
  • 試験形式:60分(問題数非公開)
  • 試験日程/実施回数:随時(毎月開催)
  • 受験料(税込):11,000円
  • 累計受験者数:非公開
  • 合格率:非公開
  • 資格の有効期限/更新制度:あり(登録料+初年度年会費(税込)22,000円)

公式サイト

E資格(エンジニア資格)

G検定と同じJDLAのエンジニア向けの資格が、E資格です。ニューラルネットワークの基礎理論や深層学習フレームワークの実装力、AIアルゴリズムへの理解などが問われる実践的スキル重視の資格試験といえます。

  • 認定/運営団体:一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)
  • 試験開始:2018年
  • 対象者:JDLA認定プログラム修了者(試験日から2年以内に修了していること)
  • 試験内容と出題範囲:数学、機械学習、深層学習理論(基礎と応用)、開発・運用環境から出題される
  • 受験方法:試験会場でのCBT方式
  • 試験形式:多肢選択式(120分100問程度)
  • 試験日程/実施回数:年2回(2月、8月)
  • 受験料(税込):一般33,000円 学生22,000円 会員27,500円
  • 累計受験者数 :12,864名(うち合格者数9,197名)※2025年#1時点
  • 合格率:71.5%
  • 資格の有効期限/更新制度:なし

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AI実装検定

AI実装検定には、B級(入門)、A級(基礎)、S級(応用)という3つのレベルがあり、名称のとおりAIの実装知識とスキルが問われる資格試験です。合格すると、「ディープラーニング実装師」という称号が与えられます。B級とA級試験では、Pythonの実装知識が問われます。

  • 認定/運営団体:AI実装検定実行委員会(AIEO)
  • 試験開始:2020年(委員会設立年)
  • 対象者:AIエンジニアやAIエンジニア希望者など
  • 試験内容と出題範囲:AIの基礎やディープラーニング、AI実装
  • 受験方法:全国のテストセンターでのオンライン受験(CBT方式)
  • 試験形式 :多肢選択式(40~60分30~50問)
  • 試験日程/実施回数:随時
  • 受験料(税込):5,500円~33,000円(級により異なる・学割あり)
  • 累計受験者数:非公開
  • 合格率:非公開
  • 資格の有効期限/更新制度:なし

公式サイト

人工知能プロジェクトマネージャー試験

人工知能プロジェクトマネージャー試験とは、AIに関する基礎知識や技術的理解はもちろんのこと、予算や品質、スケジュールといったプロジェクト管理に欠かせない組織運営能力やAIをビジネスに落とし込むディレクション能力も試される資格試験です。

実務経験がない場合には合格が難しいとされ、難易度は高め だといえるでしょう。合格すると、人工知能プロジェクトマネージャーの称号が与えられます。

  • 認定/運営団体:一般社団法人新技術応用推進基盤(NTMA)
  • 試験開始:2021年5月
  • 対象者:AI開発や導入プロジェクトの企画管理者など
  • 試験内容と出題範囲:AI技術や実装能力、モデル、システム構築、プロジェクト管理、法令理解など7つの分野から出題
  • 受験方法:オンライン形式
  • 試験形式:多肢選択式(90分78問)
  • 試験日程/実施回数:随時(月1回受験可能)
  • 受験料(税込):一般18,700円 学生8,800円
  • 累計受験者数:非公開
  • 合格率:非公開
  • 資格の有効期限/更新制度:確認できず

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生成AIを含む関連資格試験

生成AIをメインとして取り扱ってはいないものの、試験内容にAIが含まれるものも簡単に取り上げておきましょう。

日商プログラミング検定

日本商工会議所によるプログラミング検定には、AI分野も含まれます。プログラミングが可能な人材を育成するため、2019年に開始された資格試験です。ENTRYとBASIC、STANDARD、EXPERTという4つのレベルで構成され、STANDARD以上では実技試験が実施されます。

公式サイト

DX検定

DX検定は、一般社団法人イノベーション融合学会(IFSJ)による検定試験です。生成AIを含むITトレンドやビジネストレンドの知識が求められます。一定以上のスコアを取得すると、スタンダードまたはエキスパート、プロフェッショナルのいずれかのレベル認定を受けることが可能 です。

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特定の企業による生成AIの資格試験

ここからは、特定の企業が提供する生成AIの資格について見ていきましょう。特定の企業といっても国際的な大企業ばかりです。自分のスキルをグローバルに通用する方法で可視化したいという方におすすめします。

Google CloudのGenerative AI Fundamentals

Googleが提供する学習プログラムの中に、Google CloudのGenerative AI Fundamentals(生成AIコース)があります。トレーニングコースは2つで、非エンジニア向けの入門レベルとエンジニア向けの上級レベルです。

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Microsoft Azure AI Fundamentals

Microsoftには、同社が提供するAzureというクラウドサービスの学習コンテンツとしてAzure AI Fundamentals(Azure AIの基礎)があります。AIや機械学習の基本的な知識が必要です。

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IBM Generative AI Engineering Professional Certificate認定

IBMも人材育成に力を入れている企業のひとつです。独自の資格認定システムがあり、Generative AI Engineering Pfofessional Certificate(Generative AI Engineering プロフェッショナル認定)でスキルを可視化できます。プロフェッショナルと謳っているとおり、問われるのは生成AIの開発スキルです。

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AWS Certified AI Practitioner

AWSとは、Amazon Web Serviceのことで、Amazonが提供するクラウドサービスを指します。Certified AI Practitionerでは、AIや機械学習、生成AIの概念や事例の理解に必要な基本的な知識が求められます。

公式サイト

各社それぞれに初級、中級、上級などのようなレベル分けがあり、取得には無料コンテンツが用意されている場合もあれば、有料コンテンツを学習する場合もあります。受験料や合格後の運用もさまざまですので、詳しくは公式サイトをご確認ください。

生成AI関連のスキルを見える化する資格

資格は、スキルや能力を客観的に示す手段だといえます。例えばプログラミングのスキルなど、見えないものを説明する際にひと苦労した経験をお持ちの方も少なくないでしょう。生成AIについても同様です。

今回取り上げた資格の中には、始まったばかりの資格試験も少なくありませんし、内容変更で生成AIに対応した 資格試験もあります。これから始まる資格もあるでしょう。

そのような中で資格の取得を検討するなら、試験内容はもちろんのこと、認定団体や開始年月、受験者数、試験の実施回数や受験方法などの受けやすさ、費用といった点も考慮が必要です。

現状として、生成AIの資格には国家資格がなく、民間団体や企業などの組織によって認定されています。すでに何らかの情報処理系の資格をお持ちであれば、同じ認定団体のものを取得しても、この機に別の団体のものを取得してもよいでしょう。

資格取得の目的に応じて、自社に適したものをお選びください。

まとめ

今回取り上げたように、生成AIの資格試験には、さまざまなものがあります。G検定のようにスタンダードになりつつある資格もありますが、どの資格が生き残るかまだわからない現状では、試験で問われる内容はもちろんのこと、認定団体や開始年月、累計受験者数といった情報を基準に検討していくとよいでしょう。

生成AIは、これからますます発展していくことが見込まれる成長の著しい領域です。早い段階で学習しておけば、競争力の強化につながります。これからも生成AIの資格に注目し、上手に活用していきましょう。

この記事を書いた人

吉野竜司|Ryuzi Yoshino株式会社アイクラウド 代表取締役CEO

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