ビジネスマナー研修の本質と必要性とは?研修効果向上のため新入社員が受講する前に伝えておきたいこと

ビジネスマナー研修の本質と必要性とは?研修効果向上のため新入社員が受講する前に伝えておきたいこと
この季節は新入社員が社会人デビューをする時期です。ビジネスマナー研修を受講させるにあたり、その本質や必要性を簡潔に伝えることができますか。新社会人の最初のハードルともいえるビジネスマナー研修ですが、なぜ最初に習得する必要があるのかについてはあまり語られていないかもしれません。そこで今回は、改めてビジネスマナー研修の本質や必要性について考えてみたいと思います。

この記事の内容

  • マナーの本質を考えさせるフィンガーボウルの話
  • ビジネスマナーの本質は相手への敬意を表すこと
  • 必要性が分からない場合はスキルとして習得させるという考え方も

マナーの本質を考えさせるフィンガーボウルの話


マナーの本質について考える際、よく取り上げられるエピソードがあります。マナーを重んじるとされる国イギリスで、かつて女王主催のパーティが開催されたとき、とある招待客がテーブルマナーを知らずに失態を演じかけたというものです。

手を使って食べる料理にはフィンガーボウルという手を洗うための水も一緒に出されますが、そのことを知らずにその招待客が水を飲んでしまいました。周囲が水を飲んでしまった招待客に見下すような視線を向けている中、女王は機転を利かせ、その招待客と同じように自らフィンガーボウルの水を飲んで事態を収めたといわれています。

なぜ女王がそのような対応をしたのか、そこにあるのはどのような思いか、もし女王のとっさの対応がなかった場合にはどのようになっていたのか。そのように考えていくことが、マナーの本質や必要性を理解する手がかりになるでしょう。

マナーとは長い時間をかけて高度に形式化された礼儀の型だと考えます。型を覚えそのようにふるまうことで、その場にふさわしいおこないができるようになるためのものともいえます。初心者であっても型を押さえておくことで快く迎え入れられ、その本質的な意味を理解するのは後からでもよいと許されているともいえると思います。

ビジネスマナーの本質は相手への敬意を表すこと


貴族のパーティでのテーブルマナーから話をビジネスマナーに戻しましょう。ビジネスの世界では、売買が欠かせません。「あなたはどのような人から商品やサービスを買いたいですか?」と質問されたら、どのように回答しますか。例えば、「清潔感がある」「笑顔が素敵」「対応が適切で丁寧」など、それぞれにこんな人がいいという思いがあるでしょう。

その本質は、相手(お客さま)への敬意を表すのが上手な人ということになるのではないでしょうか。配慮や思いやり、気づかいなどさまざまな表現がありますが、お客さまの満足を優先した対応がきる人という点に集約されると思います。そのような対応を受けて不快な思いをする人はいないでしょう。

そのように考えると、ビジネスマナーとは、お客さまに対して不快感を与えないことであり、お客さまに敬意を示すことであり、自分がビジネスにおいて信頼に値する人間だということをすばやく理解してもらうことであり、それを表す手段だといえるでしょう。

ビジネスマナーは、型(知識)を習得するところからはじまり、経験を積み重ねていくことで徐々にその本質の理解へと近づいていくものだと思います。知識を元に自身の知恵を活かし状況に合わせるという段階を経て、お客さまを思いやる気持ちを適切に表現し、お互いに気持ちよくビジネスができる関係を作り出せるようになったら、そんなに素晴らしいことありません。

必要性が分からない場合はスキルとして習得させるという考え方も


かつてはできてあたり前とされていたビジネスマナーですが、昨今では「わからない」「面倒くさい」「必要ない」という意見も一部にはあるようです。ビジネスマナーの必要性が理解できない新入社員に学習させる場合には、ビジネスマナーをキャリアップに役立つ実用的なスキルだと伝えてもいいのではないかと思います。

なぜならビジネスの世界では、お客さまをはじめとして協力会社や社内の人からも、「信頼して仕事を任せられる人かどうか」をあらゆる面から観察されているからです。そこでビジネスマナーの出番となります。よくいわれていることですが、いくら仕事ができる人でも、身なりのだらしない人や態度がよくない人とは、次第に疎遠になるのが人間というものでしょう。

知識や経験がまだ少ない新入社員なら、身だしなみや挨拶、言葉遣いなどで評価してもらい、自分を信頼して任せてほしいことをアピールするのが得策だと思います。誤解を恐れずにいえば、ビジネスマナーはこれから実力をつけていく新人が諸先輩と同じステージに立つための武器ともいえるのではないでしょうか。

中堅やベテラン社員であっても、「またあの人と一緒に仕事がしたい」と思ってもらうためには、成果以前に人として好感を持たれることが必要不可欠です。

一流といわれるビジネスパーソンは往々にしてビジネスマナーの達人でもあり、社内や社外という枠にとわれることなく、良好な人間関係を築いていることが多いように感じます。成果を上げて会社に利益を生むことや社会貢献をすることの基本になるのが、そのような関係の上に成り立つチームだとわかっているからでしょう。

コロナ禍で在宅勤務やリモートワークが増えていますが、ビジネスは相手があって初めて成立するものであることに変わりはありません。オンラインでのマナーとして多少アレンジが必要だとしても、ビジネスという同じステージに立つものとして重要なことは同じだと考えます。

まとめ


誰でも最初はビジネスマナーの初心者です。もちろん、私もそうでした。本質的なことやその必要性を理解するようになるまでには、時間がかかったと思います。「ビジネスマナーは1日にしてならず」ともいわれますが、本当にそのとおりだと感じます。

ビジネスマナー研修を受けたばかりの新入社員は危なっかしくて、失敗をしたら恥ずかしいという思いが、会社側にはあるかもしれません。しかし、それも本人に経験させてみなければわからないことではないでしょうか。社内でたくさん失敗させて、社外の方にはできるだけ失礼のないようにしておくことが、お客さまに対する礼儀といえるのかもしれません。

弊社のビジネスマナー研修では、その必要性を理解してもらうため、学生気分から卒業する意識転換を最初におこないます。オーダーメイド研修ですので、貴社のニーズに合わせて実践的な内容にすることが可能です。立場を入れ替えて何度もロープレを経験させたいなど、具体的なご相談にも応じております。よろしければ一度お問い合わせください。

この記事を書いた人

吉野竜司|Ryuzi Yoshino株式会社アイクラウド 代表取締役CEO

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