はじめに
Googleアナリティクスでアプリ解析ではLTV(ライフタイムバリュー)レポートがあり、1ユーザーあたりの価値を知ることができ、LTV(ライフタイムバリュー)メニューについての解説を記事にしています。
また、本記事はGoogleアナリティクスのアプリ解析環境が整っている状態での解説です。
よって、アプリ解析の導入に必要なSDKの説明、目標設定(コンバージョンや目標値、ECサイトの収益)に関する詳細な説明を含めておりません。
参考:アプリサマリーについて
Googleアナリティクスを使用したアプリ解析では、ウェブサイトの分析には無い「アプリサマリー」レポートがあります。
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アプリサマリーは以下のようなことを一覧で把握することが可能です。
- ある期間での新規ユーザーとアクティブユーザーの推移
- アプリを利用している地域(IPアドレスに基づいて特定されたユーザーの所在地)
- 上位の端末モデル(スマホの機種名)
- ユーザーエンゲージメント(平均セッション時間とセッション別スクリーン数)
- スクリーンビュー数(よく利用されているスクリーン)
- アプリ内収益(Eコマーストランザクションの収益など)
- 目標の完了数(成果の起こった数)
また、アプリ解析ではスクリーンという言葉がよく出てきます。
ウェブサイトにおけるページビューと同じ概念で、「スクリーンビュー数とは、ユーザーがアプリケーションで表示しているコンテンツが表示された数」のことを指します。
LTV(ライフタイムバリュー)
Googleアナリティクスのアプリ解析、「ユーザー」メニューの中に「ライフタイムバリュー」レポートがあります。
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アプリ解析のLTV(ライフタイムバリュー)レポートでは、ライフタイムバリューの指標をプルダウンから選択します。
ライフタイムバリューの指標の種類は以下の通りです。
- ユーザーあたりのアプリビュー数(LTV)
- ユーザーあたりの目標の完了数(LTV)
- ユーザーあたりの収益(LTV)
- ユーザーあたりのセッション時間(LTV)
- ユーザーあたりのセッション数(LTV)
- ユーザーあたりのトランザクション数(LTV)
下の画面は、「ユーザーあたりのアプリビュー数(LTV)」と「ユーザーあたりのセッション時間(LTV)」を比較したものです(赤枠部分)。
それと緑色枠では「集客の期間」を指定します。
集客の期間とは「ユーザーを獲得した期間」で、この期間はコホート(ある特定期間における集合体)を識別するために使用されます。
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それでは結果を確認してみましょう。
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上の画面赤枠部分を見てみましょう。
0日目
ユーザーあたりのアプリビュー数(LTV):7.28
ユーザーあたりのセッション時間(LTV):7分26秒
30日目
ユーザーあたりのアプリビュー数(LTV):50.36
ユーザーあたりのセッション時間(LTV):1時間5分13秒
この結果から、1ユーザーあたりのアプリを閲覧した数が1ヶ月で平均50.36回、セッション時間が1ヶ月で合計1時間5分13秒となっていることがわかります。
これらは、「ユーザー獲得後の最初の90日間」をもとにグラフ化されます。
つまり、特定期間におけるアプリビュー数、セッション時間、収益、トランザクション数が多いものは、LTVが高いということとなります。
また、グラフ下には表があり、ディメンションごとに指標を確認することができ、選択したライフタイムバリューの指標が数値として確認することができます。
※ディメンションとは、分析視点のことを意味し、このレポートでは「集客チャネル」「集客の参照元」「集客のメディア」「集客のキャンペーン」のいずれかを選択することができます。
例えば、集客のメディアごとにみることにより「メールや有料検索で獲得したユーザーのライフタイムバリューを知る」ことができるようになります。
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ライフタイムバリューのメニューは、アプリ解析でのLTVを把握するには良いレポートですね。
投稿時点ではLTVレポートはアプリ解析のみ見ることができるレポートです。
時間要素について
ライフタイムバリュー レポートには 2 つの時間要素があります。
獲得期間: ユーザーを獲得した期間を示す日付の範囲を設定します。たとえば、クリスマス商戦の週末 1 日、または 12 月 18 日から 12 月 24 日までの 1 週間のように指定し、そのキャンペーン期間中に獲得したユーザーのデータを調べます。このような設定によりコホートデータが得られ、レポートで分析することができます。
グラフのX軸: 現在指定可能なライフタイムバリューの最大値は90日間です。グラフの X 軸は、獲得日を初日とする90日間を任意の単位(日、週、月)で区切って表示されます。獲得日は獲得期間の任意の1日を指定します。グラフでは、全期間に指標値の累計がどのように変化したかを確認できます。
上記はGoogleアナリティクスヘルプから引用しています。
https://support.google.com/analytics/answer/6182550?hl=ja
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この記事を書いた人
富田一年(Kazutoshi Tomita)株式会社アイクラウド代表取締役
<概要>
2011年 株式会社アイクラウドを設立。「コンピュータとインターネットをすべてのひとが利活用できる生活を」経営理念とし、ウェブ解析や企業向けのデジタル/DXに特化した人材育成サービスを展開。
毎年4月にGoogle講師として約1,000名のデジタルマーケティングの トレーニングを担当。年間2,000名超えるデジタル研修を担当、デジタ ルを活用してビジネスを成長させることのできる人材育成に従事している。
<保有資格>
Google AI Essentials
一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA) 生成AIパスポート
WACA 上級ウェブ解析士/ウェブ解析士マスター
WACA Best Trainer 2015,2016
ウェブ広告マネージャーの資格開発
GAIQ(Google Analytics Individual Qualification)資格取得
Google広告(検索、ディスプレイ、動画、アプリ)資格取得
ウェブ広告エキスパート Gold/Gold Trainer
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