Excelマクロ(VBA)でできることとは?作業自動化の事例15選|超初心者向け

Excelマクロ(VBA)でできることとは?作業自動化の事例15選|超初心者向け
Excelの機能な中でもExcelマクロ(VBA)は、一般的に難しいというイメージがありますが、そもそもマクロやVBAとは何か、できることには一体どのようなものがあるのかについてお伝えします。マクロやVBAの研修のお問い合わせもこの2−3年で増えておりますので、多数の事例からその便利さを紐解いていきたいと思います。

この記事の内容

  • Excelのマクロとは?できることとは?
  • マクロでできることの事例15選

Excelのマクロとは?できることとは?


Excelのマクロを使えば、定型業務を自動化でき、業務の効率化を図ることが可能です。具体的にできることを事例としてお伝えする前に、マクロとVBAとは何かとその違いについてご説明しましょう。
  • マクロ:作業を自動化する機能
  • VBA:マクロを実行させるために必要な指示
    ※VBA=Visual Basic for Applications(プログラミング言語のひとつ)

次の2つの文章を見てください。同じ文章ですがフォントの装飾が異なります。①と②では、フォント、フォントサイズ、太字、斜体、下線という5つの装飾が施されています。

① マクロは作業を自動化する機能です
マクロは作業を自動化する機能です

手動で作業をする場合には、文章を選択し、フォントを変え、フォントサイズを変え、太字と斜体と下線をそれぞれ選択する必要があります。マクロを使えば、この5つの作業をたった一回のクリックだけで一気に終わらせることが可能です。

このマクロを実行させるためには、コンピューターに指示(命令)を出さなければなりません。この命令文のことをプログラミング言語と呼びます。プログラミング言語には、決まった形式や書き方がありますので、それに沿って書くことが必要です。

マクロはもともとExcelに実装されていますから、すぐに使い始めることができます。Excelには「マクロの記録」というプログラミングのヒントとも辞書ともいえる機能もあり、プログラミング初心者に取り組みやすい工夫がされています。

VBAはMicrosoftのOffice製品同士を連携させることができますので、使い方によってはかなり業務を自動化できる可能性があります。では、マクロでできることの事例を見てみましょう。

マクロでできることの事例15選


マクロを使ってできることの事例は枚挙にいとまがありません。ここではひとつの事例を詳述するのではなく、数多くの事例を挙げることで使い勝手の良さをお伝えできればと思います。主な機能の一覧は次のとおりです。

  • 書類作成:請求書作成、印刷(紙・PDFなど)、Wordで差し込み印刷
  • データチェック:データチェック、データ修正
  • データ集計:データ集計、グラフ作成、PowerPointへ作成した表やグラフを挿入
  • ファイルの集約や分割:ファイル集約、ファイル分割、フォルダの作成、フォルダ名の一覧作成
  • メール送信:Outlookでメール一括送信
  • データ収集:ウェブ情報を収集
  • データベース開発:Accessと連携し簡単なデータベースを開発

事例1:請求書などのドキュメント作成


請求書や納品書、台帳など、フォーマットの決まっている書類であれば、情報を変えて作成できます。請求書であれば、売上管理表(一覧)などから顧客別に請求書を作ることが可能です。

事例2:印刷(紙・PDFなど)


印刷には、印刷の向き、印刷部数、用紙サイズ、白黒・カラー、印刷先(指定のプリンタやPDF)など、さまざまな設定をする必要があります。定例の会議資料など、まとまった部数を印刷する必要があるものは、ボタンひとつでその設定を呼び出して印刷できます。

事例3:Wordで差し込み印刷


つねに入れ替わる顧客情報の中でも現在取引のあるところだけ、Wordの差し込み印刷を使って印刷物の作成が可能です。

事例4・5:データチェック、データ修正


データに空欄がないか、英数字やカタカナが半角(または全角)で揃っているかなど、データを確認します。見つかった空欄に指定の数値や文字を入れたり、半角と全角を置き換えたりすることも可能です。

事例6:データ集計


売上管理のデータを拠点別、部署別、担当者別などに集計し、一覧表を作成できます。

事例7・8:グラフ作成、PowerPointへ挿入


よく作るグラフは、その設定どおりに同じグラフを作れます。作成したグラフや表をPowerPointへ貼り付けることも可能です。

事例9・10:ファイル分割、ファイル集約


データ量が増えてきたひとつのワークシートを商品別や顧客別などの条件で、2つ以上に分割できます。逆方向も可能で、データ量の少ない2つ以上のファイルをひとつに集約できます。

事例11・12:フォルダの作成、フォルダ名の一覧作成


フォルダを決まった階層どおりにたくさん作らなければならないとき、マクロなら一発で作成可能です。これまでに作ったフォルダ情報を一覧表にまとめることもできます。

事例13:Outlookでメール一括送信


テキストで書かれた本文とExcelの顧客情報(メールアドレスや氏名、会社名など)を、Outlookを通してメールで送信することができます。

事例14:ウェブ情報を収集


探したい情報を指定のウェブサイトで探し出し、一覧表にまとめることも可能です。例えば、ショッピングモール(ECモール)内の「人気」「売れ筋」「注目」などの言葉を含むページがどれくらいあるのかを見つけ出し、そのページへのリンクも作成できます。

事例15:Accessと連携し簡単なデータベースを開発


操作画面をExcelとして、Accessのデータベースを見たり、書き換えたりすることも可能です。

まとめ


正確な作業を短時間で行うことこそ、Excelのマクロが得意とするところです。マクロを使うメリットはほかにも、初心者でもコストをかけることなく、簡単なところから(プログラミングと意識しなくても)プログラミングを始めることができる点にあるともいえます。

マクロが使えるようになると、実は自動化できる作業がたくさんあると気づくようになるというのも、よくある話です。これまで手作業に頼り、時間やミスとの戦いだった業務も、マクロなら一瞬でできる可能性があります。使えば使うほどお得ではないでしょうか。

この記事を書いた人

吉野竜司|Ryuzi Yoshino株式会社アイクラウド 代表取締役CEO

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